大切な家族や親族が亡くなった際に、やらなければならないことのひとつが遺品整理です。しかし、気持ちの整理がつかないことも多く、「遺品整理はいつやればいいの？」と頭を抱えてしまう方も珍しくありません。そこで今回は、遺品整理を開始する時期について詳しく解説していきますので、お悩みの方は参考にしてみてください。

遺品整理とは

遺品とは、亡くなった方が生前に使っていたものや自宅に置いていたものなど故人が生前使っていた品々のことです。親族や身内が亡くなると、残された家族は遺品を片付ける作業を行うことになります。

遺品整理はただ部屋を片付けるだけでなく、遺族の心を整理するという意味があります。なぜなら故人にゆかりのあるものを整理しているうちに、故人の人柄や生前の思い出がよみがえるからです。

故人のことを思い返すと悲しい気持ちや寂しさが込み上げてきますが、このように故人とじっくり向き合う時間を作ることで、少しずつ気持ちが整理されていきます。このような理由から、近年では遺品整理への注目が高くなっているといわれています。

遺品整理はいつから行うのがおすすめ？

埋葬や葬儀を終えて、諸々の手続きなどをしているうちに、遺品整理のことが疎かになるケースは決して珍しくありません。

前提として、遺品整理を行う時期に決まりはありません。故人を失った悲しみが大きく、遺品整理をする気持ちになれない方が多いからです。まずは自分の気持ちを優先して、できそうだと思ったタイミングで遺品整理を始めることをおすすめします。

ここからは、遺品整理を行う一般的なタイミングについて解説していきます。

四十九日の後

一般的には、四十九日を終えたタイミングで遺品整理を始める方が多いです。なぜなら、仏教の世界では四十九日に故人の魂が次の世へと旅立つとされており、そのタイミングで遺品整理をすることで気持ちの整理がしやすいといわれているからです。

また、四十九日には多くの親族が集まります。遺品整理や相続などについて話し合いやすいほか、集まった親族で手分けして遺品整理を行えば作業もスムーズに進みます。

諸々の手続きを終えた後

家族や親戚が亡くなると、死亡届や保険、電気やガスの解約などさまざまな手続きをする必要があります。手続きに追われている間はとても忙しいので、一通り終わってから遺品整理に手をつける方も少なくありません。

葬儀の直後

遺品整理を葬儀の直後に行う方もいます。たとえば故人が賃貸物件で暮らしていて、更新時期の関係から、すぐに部屋を片付けなければならないといったケースです。また、「親族が遠方に住んでいてなかなか集まれない」という場合にも、作業をスムーズに進めるために葬儀後すぐに遺品整理を行うことが多くあります。

相続税が発生する前

相続税を算出するためには遺品整理を行って相続する財産の額をたしかめなければなりません。そのため、相続税が発生する前に遺品整理を行うのが一般的です。

また、故人の財産が相続税の非課税額を超過していた場合、死後10ヶ月以内に税務署まで相続税の申告書を届け出る必要があります。申告期限を過ぎると相続税の控除が受けられなくなるだけでなく、延滞税を課される可能性もあるので注意しましょう。

遺品整理の時期を決める際の注意点

先述したように、遺品整理を行う時期に決まりはありません。しかし、遺品整理にはいくつか注意すべきポイントがあるので、取り掛かる前に次項で解説する内容をチェックしておきましょう。

賃貸物件の場合は家賃の支払いに注意する

故人が賃貸物件に住んでいた場合、賃貸契約がどのようになっているか、更新時期がいつなのかなどを確認しておきましょう。賃貸契約を続けていると、その分家賃が発生してしまいます。もし契約を解消する場合、立ち退き期限までに遺品整理を済ませる必要があるので注意しましょう。

空き家になる場合は家の状態に注意する

故人の暮らしていた家が空き家になるのであれば、放置し続けて「特定空家」にならないよう気をつけましょう。特定空家とは、以下の条件を満たす空き家のことを指します。

倒壊の危険性がある
衛生上有害となる危険がある
周囲の景観を著しく損なう
周辺の生活環境を阻害する

家が特定空家として指定されると、自治体から指導が入るほか、50万円以下の過料を支払わなければならない可能性もあります。空き家を放置することにならないよう、状況を見つつ売却も視野に入れて行動しましょう。

遺族の同意を得てから始める

遺品整理を始める際には遺族や相続人の同意を得ましょう。同意なく遺品整理を始めてしまうと、財産相続や形見の処分などに関してトラブルに発展する可能性があります。また故人のエンディングノートや遺言書などがある場合、その内容も遺族と共有してから遺品整理に着手するようにしてください。

まとめ

今回は、遺品整理を行う時期について詳しく解説しました。遺品整理を行う時期に決まりはありませんが、相続や各種手続きなどの期限を踏まえて適切なタイミングで始めるようにしてください。ただし、遺品整理はなかなかやらない作業のひとつであり、場合によってはトラブルに発展することも多いので、困ったときは遺品整理の実績が豊富な業者に相談してみてはいかがでしょうか。

全国引越サービスでは、一般の方では難しい遺品整理のサービスを提供しております。遺品整理に関するノウハウを持つスタッフが丁寧に作業を進めてまいりますので、初めての方も安心してお任せいただけます。見積もりなどのご相談も随時受け付けておりますので、ご用命の際は気兼ねなくお問い合わせください。